農家にとって一番大切な農具はパソコン!宮川洋蘭の成功に学ぼう
2019年4月12日の全国農業新聞で興味深い記事を見かけました。熊本県宇城市戸馳島というド田舎&離島(失礼!)からネットで蘭を売りまくってる宮川洋蘭さんの成功物語です。
私自身九州出身なんですが、宇城市なんて正直聞いたことがありませんでした。そんな無名の町から全国に蘭を販売して成功するなんて・・・
今後、「ここは田舎だから・・・」的な言い訳は一切許されませんね。成功までのプロセスを軽く説明すると次のとおりです。
2004年頃、花を市場に出荷する薄利多売ビジネスを展開
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2007年頃にネット通販に進出。蘭をネットで販売!
ところが、さっぱり売れず、2年間は売上ほぼゼロ
(ちなみに現在、売上の65%がネット販売)。
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2009年10月、長男が生まれ、あまりにも嬉しく誕生記念で「母思い」と名付けたデンドロビュームを販売したところ大ヒット。
月間売上が10数万円→200万円へ。
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半年後、「母思い」が母の日プレゼントとしてさらに大ヒット。
1日500万円の売上を達成(スゴイ!)。8日目には受注過多で販売ストップしたが、この月の売上はなんと5,000万円に(かなりスゴイ!)
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その後、ネットショップをメインに市場出荷、カタログ販売、農場直売、法人ギフト、枯れないボトルフラワー等々で多様化に成功。安定拡大で売り上げは倍増。
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現在は売上10億円、利益1億円、雇用100人を目指している。
スゴイ規模になってきていますが、そんなショップも最初の2年間は売上がほとんど無かったんですね。これはかなりツライ。しかし逆に言うと、この最初の2年間どういう改善策を取ったのでしょうか。対策の全てが失敗したのかな?
さすがに2年間は長いので、もしかしたら、あまり手を打たなくてちょっと放置気味だったのかもしれません。既存の市場出荷は続けていたでしょうし。
とにかく、ネット通販が軌道に乗るまでは、仲間の同業者からは馬鹿にされたそうです。
「農家が運営する蘭のショップなんて誰が信用して買ってくれるのか」
ってね。私なんて逆に農家が運営しているショップから買いたいですけど。
さて、宮川洋蘭さんの大成功はちょっとしたコトがきっかけです。長男が生まれてあまりにも嬉しくてデンドロビュームを「母思い」というネーミングで販売したことです。
イベントに合わせて商品を準備する事なんてネット通販では誰でもやっていることですので、そのこと自体は大したことないんです。やはり「母思い」というネーミングが素晴らしい。
農家の方はこのような考え方はドンドン参考にしていいじゃないでしょうか?うちの野菜は市場に出荷してるから・・・全部農協にお願いしてるから・・・お中元、お歳暮用で販売しているから・・・と思考停止せず、「ホワイトデー商戦で売れないだろうか?」、「七五三商戦ではどうだろう?」、「ハロウィン商戦では・・・」と頭の体操してみましょう。そして良いネーミングが思いつけば、あなたが次の宮川洋蘭になるかもしれませんよ。